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研究テーマ

(1) 機械反応のメカニズム

生体は、接触、成長、振動などによって生じる力を感じて、聴覚や触覚などの感覚が呼び起こされたり生理現象が制御されたりします。力を感じる感覚を機械受容(mechanoreception)と言います。ここでのmechano-は「力学の」という意味です。 単細胞生物も細胞が環境にむき出しになっているため機械刺激に対してさまざまな反応を示し、機械受容のモデル生物として研究されてきました。私たちが実験に使っている単細胞藻類のクラミドモナスは、障害物に衝突すると後退遊泳したり、せん断が与えられると繊毛を自ら切り落とす反応を示したりします。 これまでに、私たちはクラミドモナスの機械反応に関与するイオンチャネルを同定したり、機械反応の細胞レベルでのメカニズムを明らかにしてきました。

(2) 機械受容チャネル

細胞が機械刺激を感じるセンサー分子は、機械受容チャネルです。このチャネルは細胞膜の張力を感じてイオン透過孔が開き、細胞を電気的に興奮させます。ヒトだと触覚や聴覚などのさまざまな感覚が機械受容チャネルにより呼び起こされています。 本研究室では、機械受容チャネルの作動機構を分子レベルで研究してきました。多くの研究者と共同実験を行い、大腸菌、酵母、植物、原生生物の機械受容チャネルの一分子が発生するpA(0.000000000001アンペア)レベルの電流を、パッチクランプという手法で測定してきました。遺伝子操作によりチャネル分子を改変し、分子メカニズムの解明を進めています。

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(3) 繊毛の運動

鞭毛と繊毛は生体の重要な運動装置であり、精子の運動は受精に不可欠ですし、気管支の繊毛上皮が吸う息に含まれるホコリを粘膜に吸着させて排出しています。クラミドモナスの繊毛は鞭毛・繊毛の研究のモデル生物として世界中で使われています。 繊毛は単調に打ち続けているのではなく、たくみに打つ強さや方向を変えて、水流をコントロールしています。単細胞生物だと、遊泳方向を逆転させることもできます。カルシウムイオンなどによる繊毛運動の制御のメカニズムの解明を目指しています。 繊毛は動く繊毛もあれば、一次繊毛という動かない繊毛もあります。一次繊毛は細胞ひとつに1本しかなく、センサー(アンテナ)の働きをしています。私たちは、動く繊毛も感覚能があり、機械刺激、温度刺激、化学刺激を受容することを明らかにしています

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 生命科学科

​ 生命科学コース

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 吉村 建二郎

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